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White Rose
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愛犬の散歩をしている最中、
道路に沿ったある住宅の塀の高い位置に、
静かに佇む一輪の“白バラ”を見つけた。
控えめでありながら、
『色』という装いを施した幾多のバラの中にあっても
臆する事無く 凛とし、気品溢れ、人を魅了する
私は出逢った。
その姿には、清楚であると同時に、気高さ、品格がある
私は唾を飲み込むのも忘れ、犬に引っ張られながら
視線はそのバラに釘づけになった。
瞬間、時が止まり、
二個の溶け合った空間が隔離された。
そして異空間の中、
その“白バラ”の圧倒的ノーブルな空気と、
私の中に潜む‘純粋な心’とが共鳴した。
私は、人生における ほんの一瞬の
素晴らしい‘時’の一片と出逢った。
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